コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

居杭/井杭 イグイ

デジタル大辞泉の解説

いぐい〔ゐぐひ〕【居杭/井杭】

狂言。居杭という者が、清水観音で頭にかぶると姿の消える頭巾(ずきん)を手に入れ、周囲の人々をからかう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

居杭
いぐい

狂言の曲名。雑狂言。和泉(いずみ)流では『井杭』と書く。お出入りの家でいつも頭をぽんぽんたたかれるのに閉口した居杭(シテ)が、清水(きよみず)の観世音に祈願して頭巾(ずきん)を授かる。この日もいつものようにたたかれるので、さっそく頭巾をかぶると姿が消えてしまう。主人が通りかかった易者に居所を占わせると、ことごとく当たるので、居杭はそのつど居所を変え、算木を隠したり、2人の耳を引っ張ったり、いたずらのしほうだい。最後は、さまざまないたずらが互いに相手のせいだとけんかを始めた2人の前に姿を現し、追い込まれる。今日では居杭を子供が演じることが多く、無邪気な童話的世界がいっそう生き生きと楽しいものになっている。類型的な登場人物が多い狂言のなかで、易者が活躍するなど市井の風俗を描いて珍しい。[油谷光雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

居杭/井杭の関連キーワード狂言現行曲一覧手占・手卜手取り物公界者算置き占い算占屋算狂言陰陽算置手占

今日のキーワード

コペルニクス的転回

カントが自己の認識論上の立場を表わすのに用いた言葉。これまで,われわれの認識は対象に依拠すると考えられていたが,カントはこの考え方を逆転させて,対象の認識はわれわれの主観の構成によって初めて可能になる...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android