精選版 日本国語大辞典 「算置」の意味・読み・例文・類語
さん‐おき【算置】
- 〘 名詞 〙
- ① 算木を使って占うこと。また、そうして占う人。易者。卜者。
- 算置①〈三十二番職人歌合〉
- [初出の実例]「算をき。おく算の相生したる花の時風をばいれぬ五形也けり」(出典:三十二番職人歌合(1494頃)六番)
- ② 算木を使って計算すること。
- [初出の実例]「元珪は筭をき上手ぞ。物をうらなう筭のことではないぞ。物のつもりをして、かずをよう知たぞ」(出典:玉塵抄(1563)二六)
算置の補助注記
狂言の「居杭」を虎明本と虎寛本とで比較すると、虎明本では「うらやさん」「さんおき」、虎寛本では「算置」「陰陽」という呼称がみえ、いずれも同一人物をさしている。算木を用いて占いをする者であるが、その方法にも種々あったらしく虎明本には「是は天狗のなげざんと申て、よの者の存ぜぬさんで御ざる」とある。