屋島神社(読み)やしまじんじや

日本歴史地名大系 「屋島神社」の解説

屋島神社
やしまじんじや

[現在地名]高松市屋島中町

屋島南麓に鎮座する。旧県社、屋島東照宮とも称する。祭神徳川家康、相殿に松平頼重を祀る。「襄公事蹟」(高松藩記)によれば寛永一九年(一六四二)頼重が讃岐の所領を拝領の際、天海自筆の東照宮真影(家康画像)を贈られ、宮脇みやわき村内東叡山末寺本門寿ほんもんじゆ院に奉安したとある。文化元年(一八〇四)藩主松平頼儀は屋島に東照宮を造営し、同御神影を遷座したいと幕府に願出て許され、同一一年着工した。費用一四万両余。享和の新法の失敗から藩財政が逼迫状態のなかでの造営であった。翌年社殿が完成し、四月に遷座の祀典が行われ、道筋の拝見人はおびただしく、しん川の辺りから松明を灯し、馬場よりは楽を奏し、朝五時から深更にまで及んだという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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