日本歴史地名大系 「屋比久村」の解説 屋比久村やびくむら 沖縄県:沖縄島南部佐敷町屋比久村[現在地名]佐敷町屋比久(やびく)・伊原(いばら)・富祖崎(ふそざき)・仲伊保(なかいほ)手登根(ていどうくん)村の北に位置し、北東に須久名(すくな)山がある。「おもろさうし」巻八の三一に「一 おもろねやかりや(おもろ音揚がりは)/あまへほしや(歓びたい)/ほこりほしや(誇りたい)/又 しもの世のぬしや(下の世の主は)/やひくとのはらよ(屋比久殿原よ)」とある。「おもろねやがり」はオモロを謡い歩く職能の者。「あまへ」と「ほこり」は喜びを意味する。下の世の主は沖縄島南部の世の主の意で、世の主は国王にも、ここの例のように集落単位の者にも使われる。絵図郷村帳に「佐鋪間切」のうち「屋びく村」とみえる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報