20世紀日本人名事典 「山下巌」の解説
山下 巌
ヤマシタ イワオ
大正・昭和期の日本画家
- 生年
- 明治31(1898)年11月20日
- 没年
- 昭和52(1977)年2月22日
- 出生地
- 鹿児島県鹿児島市
- 主な受賞名〔年〕
- 日展特選(第1回)〔昭和21年〕「春閑」
- 経歴
- 大正3年に上京し、川合玉堂門下の日本画家山内多門に師事。兵役や関東大震災で一時離京したが、のち再び上京し、中央美術展や日本画会などに出品した。昭和2年「春」で帝展に初入選を果たし、以後、同展を中心に活動。7年に師の多門が没したのちは、玉堂の画塾で学んだ。その傍ら、児玉希望の主宰する戊辰会や旡尤会などの画会・研究団体にも参加。戦後、21年に第1回日展が開かれると、「春閑」を出展して特選を受賞。また、田中針水らと三光会を結成し、さかんに定期展を行った。その後も日展で入選を重ねるが、30年の第11回同展を最後に、第一線から退いた。風景画を得意とし、その他にも「晩秋」「あけぼの」などの作品がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報