山作所(読み)ヤマツクリドコロ

デジタル大辞泉 「山作所」の意味・読み・例文・類語

やまつくり‐どころ【山作所】

陵墓造営のため、臨時に置かれた官司
奈良時代寺院に属し、造営のための木材伐採製材を扱った作業事務所。

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精選版 日本国語大辞典 「山作所」の意味・読み・例文・類語

やまつくり‐どころ【山作所】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 陵墓を造営するため臨時に置かれる官司。また、その場所。さんさくしょ。
    1. [初出の実例]「凡弔喪。問病。及到山作所。遭三七日法事者、雖身不一レ穢、而当日不入内裏」(出典延喜式(927)三)
  3. 奈良時代、寺院に属して、造営のための木材を伐り出し製材する作業事務所。さんさくしょ。〔正倉院文書‐天平宝字五年(761)造寺料銭用帳〕

さんさく‐しょ【山作所】

  1. 〘 名詞 〙
  2. やまつくりどころ(山作所)
  3. やまつくりどころ(山作所)

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世界大百科事典(旧版)内の山作所の言及

【きこり(木樵∥樵)】より

…おそらくこのころ諸地方で公領私領を問わず,杣山が起立され開発が進んだと考えられる。そして,これら造寺のための採材現地には山作所(さんさくしよ)が設けられ,渡来技術者によるかなり高度な木工,土木,鉄工その他の技術が導入されていた。杣技術はとくに,その木工の技術に深くかかわったものである。…

※「山作所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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