朝日日本歴史人物事典 「山田音羽子」の解説
山田音羽子
生年:寛政7.1.29(1795.3.19)
江戸後期,出羽国山形藩士岡谷光広の娘。同藩士山田秀信の妻。弘化2(1845)年,藩主秋元志朝が上野国(群馬県)館林藩へ転封となった際,一藩をあげての旅立ちの準備,11日間の道中の様子を六十余枚の絵入り道中記として著している。転封の段取り,引っ越しの様子がよくわかり,茶店や宿屋の絵も貴重な資料である。また音羽子は和歌や狂歌もよくした。人物画なども多く残しているが,ほとんど独習であったと思われる。<参考文献>佃与次郎『山田音羽子お国替絵巻』
(柴桂子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報