岩崎京子(読み)イワサキキョウコ

デジタル大辞泉 「岩崎京子」の意味・読み・例文・類語

いわさき‐きょうこ〔いはさきキヤウこ〕【岩崎京子】

[1922~ ]児童文学作家東京の生まれ。人間と自然・動物との交流を淡々とした筆致で描く。「こいのいる村」で昭和45年度(1970)芸術選奨。他に「サギ」「シラサギ物語」「花咲か」など。平成10年(1998)児童文化功労賞受賞。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「岩崎京子」の意味・わかりやすい解説

岩崎京子
いわさききょうこ
(1922― )

児童文学作家。東京生まれ。恵泉女学園高等部卒業。同人雑誌『童話』に拠(よ)って作品を発表し、『サギ』(1959)で日本児童文学者協会新人賞を受賞。動物や自然を愛する誠実な人間の姿を流麗な筆で淡々と描く作風で、代表作に『シラサギ物語』(1964。講談社児童文学新人賞)、『鯉(こい)のいる村』(1969。野間児童文芸賞、芸術選奨文部大臣賞)などがある。また、『花咲か』(1973。日本児童文学者協会賞)など歴史的な素材を使っての作品にも新たな境地を示している。その後の作品に、『東海道鶴見村』(1977)、『鶴見十二景』(1979)、『久留米すりのうた』(1981。児童福祉文化賞)など、また、「ももたろう」などの『にほんむかしばなし』全10冊(1984)や「かぐひめ」などの『日本の民話えほん』全6冊(1996~2000)がある。エッセイ集に『子どものいる風景』『花に暮れて』(ともに1993)など。1998年(平成10)児童文化功労賞受賞。

西本鶏介

『『鯉のいる村』(1969・新日本出版社)』『『東海道鶴見村』(1977・偕成社)』『『鶴見十二景』(1979・偕成社)』『『久留米がすりのうた』(1981・旺文社)』『『少女たちの明治維新――日本で最初の女子留学生たち』(1983・PHP研究所)』『『にほんむかしばなし ももたろう他』全10冊(1984・フレーベル館)』『『集団読書テキスト サギ』(1992・全国学校図書館協議会)』『『子どものいる風景』(1993・新日本出版社)』『『花に暮れて』(1993・文渓堂)』『『日本の民話えほん かぐやひめ他』全6冊(1996~2000・教育画劇)』『『けいたのボタン』(1999・にっけん教育出版社)』『『原爆の火』(2000・新日本出版社)』『『子どもの本 ドッジの風』(2001・大日本図書)』『『シラサギ物語』(講談社文庫)』『『花咲か』『神かくしの山』(偕成社文庫)』『『かさこじぞう』(ポプラ社文庫)』『小美濃威著『文学教材の読み方指導8 「かさこじぞう」の授業』(1989・桐書房)』『西郷竹彦著『西郷竹彦文芸・教育全集32 対談2』(1998・恒文社)』『日本児童文学者協会編『作家が語るわたしの児童文学15人』(2002・にっけん教育出版)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「岩崎京子」の解説

岩崎京子 いわさき-きょうこ

1922- 昭和後期-平成時代の児童文学作家。
大正11年10月26日生まれ。第二次大戦後与田凖一に師事。昭和34年短編「さぎ」で児童文学者協会新人賞。人間と動植物の交流をえがきつづけ,46年「鯉のいる村」で芸術選奨,野間児童文芸賞。歴史小説風な長編「花咲か」などもある。東京出身。恵泉女学園高等部卒。

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