日本歴史地名大系 「岩淵郷」の解説
岩淵郷
いわぶちごう
荒川(旧入間川)南岸、現岩淵町を中心とする一帯。郷内には奥州方面と鎌倉を結ぶ鎌倉街道中道が通り、
室町時代になると鎌倉府の直轄領とされた可能性があり、正長二年(一四二九)八月五日に鎌倉公方足利持氏は鎌倉鶴岡八幡宮神主に対して鎌倉大蔵稲荷社造営料として岩淵関所を寄進し(「足利持氏御判御教書写」鶴岡八幡宮神主大伴系譜)、続いて年未詳の五月六日に鎌倉府政所執事二階堂行崇は稲荷社神主に同社修理料として岩淵郷橋賃を寄進している(「行崇書状写」鶴岡神主大伴氏蔵文書)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報