岩淵宿(読み)いわぶちしゆく

日本歴史地名大系 「岩淵宿」の解説

岩淵宿
いわぶちしゆく

[現在地名]北区岩淵町・赤羽あかばね一―三丁目・赤羽南あかばねみなみ一丁目

荒川の南岸にあり、対岸は武蔵国足立郡川口宿ふくろ村・しも村・赤羽根あかばね村・稲付いねつけ村を含む岩淵郷本村で、江戸時代には江戸日本橋から三里八町の距離にあって日光御成道第一番目の宿駅。田園簿では岩淵町とあり、田一七〇石余・畑六七石余、幕府領で、水損場と注記される。元禄郷帳からは岩淵本宿と称された。幕末まで幕府領(旧高旧領取調帳)。延宝元年(一六七三)検地が行われ、新開検地は享保一六年(一七三一)などに行われた。荒川対岸には七町四方ほどの持添新田梛野原なぎのはら新田があり、畑・萱野などで下村との入会。荒川は古くは五〇間ほど南を流れていたが、洪水で川瀬が移り、川口宿飛地が南岸に残った。そのため江戸後期には境相論が起こり、裁許ののち境示が立てられたという(風土記稿)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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