日本歴史地名大系 「岩王寺村」の解説 岩王寺村しやこうじむら 京都府:綾部市岩王寺村[現在地名]綾部市七百石(しちひやくこく)町八田(やた)川上流、高城(たかしろ)山の北麓に立地し、北は高槻(たかつき)村、西は上八田(かみやた)村。近世は西股(にしまた)村に含まれた。中世の八田郷上村に属したことは建武元年(一三三四)四月一三日付の寄進田数目録(岩王寺文書)にみえる「兼里名」が後世の村内小字の金里(かねさと)であることから明らかである。当村は岩王寺石という名石を産出する。「丹波志」によれば「嵯峨天皇ノ見玉ヒ日本石ノ王ト有テ御止メ石」とされたという。江戸時代には硯石として珍重された。文化一一年(一八一四)一一月同地を訪れた野田泉光院は「日本九峰修行日記」に次のように記す。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報