岸渡川(読み)がんどがわ

日本歴史地名大系 「岸渡川」の解説

岸渡川
がんどがわ

庄川若林口わかばやしぐち用水の一分流砺波となみ日詰ひづめに発し、農業用水や落水を集めて北流、小矢部おやべ市西端をかすめて福岡町へ入り、右岸荒俣あらまた川、左岸唐俣とうまた川を合せ、高岡市上渡かみわたり小矢部川に合流。流路延長九・一二キロ。一級河川。古くは庄川の分流の一であったとみられ、近世初頭に現流路が確定したと考えられる。「越中志徴」には「庄川弁才天前はせの上」より発し、水宮みずのみや(現砺波市)からは用水・落水を集め中村なかむら川と称し、矢部やべ村からは切田きりた川と称したとある。天明三年(一七八三)加賀藩主前田重教の次女穎姫の通行の際に岸渡きしわたり川と改名(「御用諸触留」杉野家文書)、明治中期以後ガンドと呼称した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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