日本歴史地名大系 「島抜御厨」の解説 島抜御厨しまぬきのみくりや 三重県:津市南郊地区雲出村島抜御厨当御厨は雲出(くもず)川の北岸堤防下にある現雲出島貫(くもずしまぬき)町に比定されている。「和名抄」壱志郡条に記載される「嶋抜郷」の名を受伝える。「神鳳鈔」に「内宮嶋抜御厨三石塩」、「外宮神領目録」に「嶋抜御厨塩五石内 六月三石九月一石十二月一石」とあるように、伊勢神宮の内外両宮へ塩を専門に貢上する塩の御厨であった。しかし、現在の島貫町は雲出川河口から四キロほど上流へ遡及したところに位置しており、この辺りで塩田を作ることは不可能だったと思われ、あるいは領域は河口に近い現伊倉津(いくらづ)・十五所(じゆうごそ)の辺りとも考えられる。この地に伊勢神宮の御厨が設けられたのは、神宮御厨の歴史のなかでは、最も早い時期に属すると考えられる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by