島村貫倫(読み)しまむら・つらとも

朝日日本歴史人物事典 「島村貫倫」の解説

島村貫倫

没年:明治9.8.18(1876)
生年:天保4.3.28(1833.5.17)
幕末の豊前小倉藩(福岡県)藩士通称志津摩。嘉永5(1852)年家老となり,藩財政の立て直しを図る。慶応2(1866)年の第2次長州征討で小倉藩は征長軍に参加,藩命により一番手士大将として長州軍と戦った。だが,征長軍に参加の久留米,唐津,熊本諸藩兵は戦意を欠き,この方面の全軍統率者であった老中小笠原長行は脱走。孤立して城に火をかけ,幼主小笠原忠忱を擁して小倉を去り,筑豊山間の香春を拠点に抗戦する。同12月休戦。明治2(1869)年2月辞職。翌3年禄1000石の加増を提示されたが固辞在野のまま没した。

(井上勲)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「島村貫倫」の解説

島村貫倫 しまむら-つらとも

1833-1876 幕末-明治時代の武士
天保(てんぽう)4年3月28日生まれ。豊前(ぶぜん)小倉藩(福岡県)藩士。嘉永(かえい)5年家老となり,藩政改革にあたる。佐幕攘夷(じょうい)論者で,第2次幕長戦争では孤立した小倉城をみずからやき,各地で長州軍とたたかう。戊辰(ぼしん)戦争後,藩の地位保全につくした。明治9年8月18日死去。44歳。通称は志津摩。号は竹渓

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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