崎川貝塚(読み)さちひじやーかいづか

日本歴史地名大系 「崎川貝塚」の解説

川貝塚
さちひじやーかいづか

[現在地名]那覇市天久

サチヒジャーと発音する。那覇新港に近い琉球石灰岩丘陵の崖下と、その西側の斜面下方に位置する貝塚。崖下は貝塚時代前期のもので崎樋川貝塚A、斜面の方を崎樋川貝塚Bとよびこちらは後期に属する。県指定史跡。標高は約四メートルから一六メートル。近くには崎樋川とよばれる水量豊富な泉があり、当時は目の前まで海岸線が迫っていたとも推定され、優れた生活環境であったようである。前期の貝塚Aは一九三二年(昭和七年)に発見され、同年発掘調査が行われた。後期の貝塚Bは六五年に確認され、試掘調査が行われた。貝塚Aでは厚さ一二〇センチほどの貝層が確認されており、土器は伊波式と荻堂式が主体となっている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

南海トラフ臨時情報

東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...

南海トラフ臨時情報の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android