川上鹿塩神社(読み)かわかみかしおじんじや

日本歴史地名大系 「川上鹿塩神社」の解説

川上鹿塩神社
かわかみかしおじんじや

[現在地名]吉野町大字樫尾小字大倉谷

樫尾かしお集落の南東方、五社ごしや峠の頂上鎮座祭神天照あまてらす大神忍穂耳おしほみみ命・瓊瓊杵ににぎ命の三神。旧郷社。「延喜式」神名帳の吉野郡「川上鹿塩神社」に比定される。ただし「大和志」は「在樫尾東川南国栖三村之交界今称大蔵明神国栖荘七村民家相共預祭祀」と記す。古来国栖部の祖神を祀るなかしよう国栖くず(現吉野町)、川上(現奈良県川上村)小川おがわ(現同県東吉野村)の郷社で、現川上村境の五社峠の名も当社に由来するという。一〇〇町歩に及ぶ社有林の所有をめぐって争いがたえず、明治三〇年代にはこれを分割して樫尾、西河にじつこう大滝おおたき(現川上村)三大字のみの産土神となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android