日本歴史地名大系 「川柳将軍塚古墳」の解説
川柳将軍塚古墳
せんりゆうしようぐんづかこふん
墳形は前方部が低く狭長で古式をとどめ、周濠も一部うかがわれる。寛政年間(一七八九―一八〇一)の発掘にかかるもので、内部主体として割石小口積みの竪穴式石室が後円部と前方部に設けられている。副葬品の概略については、「信濃奇勝録」に記載がある。昭和初年の調査で、奇勝録記載遺物の検討がなされ、現存する異体字日月銘内行花文鏡を含めて二七面以上の鏡、古墳時代前期の副葬品である筒形銅器・玉杖頭・車輪石・銅鏃・勾玉・細形管玉の存在から、四世紀後半にかかる善光寺平最古のグループの一基として位置づけられている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報