日本大百科全書(ニッポニカ) 「州権党」の意味・わかりやすい解説
州権党
しゅうけんとう
States' Right Party
アメリカで、1948年の大統領選挙において民主党から分離した人々により結成された政党。1948年7月の民主党大会において、公正雇用委員会の確立、私刑および人頭税の廃止など人種差別解消を求める綱領が採択されるや、これに反発した南部民主党代議員の多くが退場し、ただちにアラバマ州のバーミングハムに集まり、州権党を結成して、サウス・カロライナ州知事サーモンドStrom Thurmond(1902―2003)を大統領候補に指名した。選挙結果では、一般得票で116万9000票、選挙人で39人を獲得している。憲法上の州権の保持を運動のおもな目標としていたが、州権党設立のおもな理由が人種問題をめぐる民主党主流への不満にあったことは疑いない。
[阿部 齊]
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