州権党(読み)しゅうけんとう(英語表記)States' Right Party

日本大百科全書(ニッポニカ) 「州権党」の意味・わかりやすい解説

州権党
しゅうけんとう
States' Right Party

アメリカで、1948年の大統領選挙において民主党から分離した人々により結成された政党。1948年7月の民主党大会において、公正雇用委員会の確立私刑および人頭税の廃止など人種差別解消を求める綱領が採択されるや、これに反発した南部民主党代議員の多くが退場し、ただちにアラバマ州バーミングハムに集まり、州権党を結成して、サウス・カロライナ州知事サーモンドStrom Thurmond(1902―2003)を大統領候補に指名した。選挙結果では、一般得票で116万9000票、選挙人で39人を獲得している。憲法上の州権の保持を運動のおもな目標としていたが、州権党設立のおもな理由が人種問題をめぐる民主党主流への不満にあったことは疑いない。

阿部 齊]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

大臣政務官

各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...

大臣政務官の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android