市ノ野村(読み)いちののむら

日本歴史地名大系 「市ノ野村」の解説

市ノ野村
いちののむら

[現在地名]敦賀市市野々町いちのの町一―二丁目・若葉わかば

金山かなやま村の枝村野上のがみ村の西南に位置する。「敦賀志」は「以前は秋篠と云しとぞ」と記す。寛永一〇年(一六三三)頃、黒河くろこ川の大洪水で金山村の多くの田地に砂入りがあり荒野となった。寛文元年(一六六一)柴田権右衛門が官許を得てこれを開墾した。敦賀郷方覚書に載せる同年の申請書は次のとおりである。

<資料は省略されています>

敦賀郷方覚書には「金山村之内市之野」とあり、外高八四石九斗二升三合、同一〇石一斗六升(後改)、牝馬三、家数七(うち高持一・無高六)、人数二二。新開地のため田の石盛は一石代で物成は二ツ五分、しかも一切の小物成免除等々の特典を得て、権右衛門は郡内最大の高持となった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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