朝日日本歴史人物事典 「市川正好」の解説
市川正好
生年:延宝7.8.27(1679.10.1)
江戸時代中期の林政家。尾張藩士。名古屋生まれ。通称甚左衛門。美濃国錦織在番,裏木曾三ケ村代官,木曾材木奉行などとして40年間林務に従事した。荒廃した支配地濃州裏木曾,信州木曾山を踏査し,検地,切畑制限,停止木設定と山林の保護育成策を断行して,山林育成に成功した。その徹底ぶりは「情ないぞや市川様よ」との俗謡にも歌われた。<参考文献>『市川甚左衛門勤覚書』(『名古屋人物史料』19巻,名古屋市鶴舞中央図書館蔵),徳川義親『木曾山』,所三男『近世林業史の研究』
(林董一)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報