ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クライブ」の意味・わかりやすい解説
クライブ
Clive, Robert, Baron Clive of Plassey
[没]1774.11.22. ロンドン
イギリスの軍人,政治家。イギリスのインド支配の確立者。 1743年イギリス東インド会社に入り,1744年マドラスに渡り,まもなくインドにおけるフランスとの戦争 (→カルナータカ戦争 ) に参加。アルコットの戦いで軍人として名をあげた。一時帰国ののち,1756年ベンガル太守よりカルカッタを奪回,1757年プラッシーの戦いに勝って,イギリスのベンガル支配を固めた。 1760年帰国して下院議員。 1762年功によりアイルランド貴族に列せられ,また以後彼の親族から多くの国会議員が輩出することになった。 1765年ベンガル知事として再びインドに渡り,東インド会社の統治組織を整備し,ベンガル地方のディーワーニー (地租徴税権および財政管理権) をムガル皇帝より得た。 1767年帰国。議会から,在任中の施政と私欲に対して非難を受け,失意と病苦のうちに 1774年自殺した。
クライブ
Clive, Kitty (Catherine)
[没]1785.12.6. ツイックナム
イギリスの女優。旧姓 Raftor。 1728~41年,主としてドルアリー・レーン劇場で C.シバーのもとで活躍。 46~69年同劇場の D.ガリック一座で,人気女優として多くの舞台に立つ。美貌ではないが,溌剌とした魅力をもち,喜劇やファルス (笑劇) を得意とした。
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