木曾山(読み)きそやま

世界大百科事典 第2版の解説

木曾川上流域森林地帯の古称。現在の長野県木曾郡(1968年西筑摩郡を改称)全域は,西の御嶽山(おんたけさん),東の木曾山脈に囲まれ,面積の約95%を山林が占め,〈木曾檜ひのき)〉は日本三大美林の一つとして知られる。 《続日本紀》大宝2年(702),和銅6年(713)条に美濃国司が〈吉蘇(きそ)〉路を切り開いた記事が見えるが,これによって木曾と畿内近国とが結ばれ,木曾山林の開発がにつくにつれて,美濃・信濃両国が争奪を繰り返すようになったため,879年(元慶3)美濃国恵那郡の所属とされた(《日本三代実録》)。

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精選版 日本国語大辞典の解説

現在の長野県木曾郡一円に、裏木曾山(美濃国恵那郡北部、現在の川上村、加子母村、付知町一帯)を含めた地域の総称。単に木曾ともいう。江戸時代は尾張藩の所領であったが、全体の約九五パーセントが山林であるのと、その山林がヒノキの主産地であったところから生じた通称。
※夜明け前(1932‐35)〈島崎藤村〉第一部「木曾山一帯を支配する尾張藩の」

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世界大百科事典内の木曾山の言及

【熱田】より

…役所は西浜御殿に隣接。藩領木曾山から流送の材木を管理・保管する白鳥材木役所・材木場,船奉行役所や船番所も所在。浜には伊勢国桑名にいたる七里渡の船着場があり,1625年(寛永2)航海の安全のため常夜灯が築かれた。…

【木曾谷】より

…地形的には鳥居峠以南~岐阜県境付近までの木曾川に沿う谷をさすが,歴史的には旧中山道の一部である木曾路の経路をさすことが多い。長さは約60kmに及ぶが,谷の南東には木曾山脈(中央アルプス),北西には飛驒山脈(北アルプス)や御嶽(おんたけ)山などがそびえてV字谷をなし,幅は大部分が数百mと狭い。国道19号線(中山道),JR中央本線などの交通路が貫通しており,木曾福島,上松(あげまつ)など主要集落は旧中山道時代の宿場町から発達したものである。…

※「木曾山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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