デジタル大辞泉
「市川流」の意味・読み・例文・類語
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いちかわ‐りゅう いちかはリウ【市川流】
〘名〙
① 箏
(そう)の流派の一つ。江戸時代、貞享・
元祿(
一六八四‐一七〇四)の頃、京都の
地唄の名人市川検校
(けんぎょう)の始めたもの。今は伝わらない。
※
浮世草子・好色二代男(1684)三「正しく初山が上調子の声とも聞え、市川流
(いちかはリウ)の琴かとうたがはれ」
②
歌舞伎の芸系の一つ。元祿(
一六八八‐一七〇四)の頃、初代市川団十郎が始めて、代々家の芸とする荒事
(あらごと)。歌舞伎十八番を生み出した。
※談義本・根無草(1763‐69)後「『
薬研堀に隠れなき不動
明王を見しらぬか』と市川流で白眼
(にらみ)付くれば」
③
舞踊の一流派。俳優七代目市川団十郎の舞踊風を伝え、九代目市川団十郎によって確立されたもの。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
市川流
いちかわりゅう
日本舞踊の一流派。江戸時代末期の7世市川団十郎に始り,9世団十郎が独自な工夫を加えたもので,役の性格をきわめ,品格を保つのを特色とした。9世の没後,長女翠扇 (すいせん) が家元を継ぎ,没後,1956年にその姪の市川紅梅 (こうばい。 1978没) が翠扇を襲名した。 79年,市川海老蔵 (12世市川団十郎) が4世家元を継ぎ,その妹堀越治代が2世紅梅を襲名した。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
市川流
日本舞踊の流派のひとつ。江戸時代末の歌舞伎役者、7代市川団十郎に始まり、この芸を洗練させ独自の芸風を確立させた9代団十郎を流祖とする。
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