市川海老蔵(読み)いちかわえびぞう

精選版 日本国語大辞典 「市川海老蔵」の意味・読み・例文・類語

いちかわ‐えびぞう【市川海老蔵】

  1. 歌舞伎俳優。市川団十郎の前名、または、俳名。→いちかわだんじゅうろう(市川団十郎)

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改訂新版 世界大百科事典 「市川海老蔵」の意味・わかりやすい解説

市川海老蔵 (いちかわえびぞう)

歌舞伎俳優。市川団十郎の前名または後名として用いられる名跡。初世団十郎生誕おり,俠客唐犬十右衛門によって命名されたと伝えられ,市川家にとって由緒ある名である。(1)初世 初世団十郎の幼名。(2)2世 2世団十郎の後名。1735年(享保20)改名。(3)3世 4世団十郎の後名。72年(安永1)改名。(4)4世 6世団十郎の前名。82年(天明2)市川徳蔵から改名。(5)5世 7世団十郎の前名ならびに後名。1798-1800年(寛政10-12)にゑび蔵を名のり,32年(天保3)団十郎から改名。(6)6世 8世団十郎の前名。25年(文政8)新之助から改名。(7)7世(1833-74・天保4-明治7) 7世団十郎の三男,9世団十郎の兄。6世松本幸四郎の女婿となり7世市川高麗蔵(こまぞう)を名のったが不縁となって市川家へもどり,新升,白猿を経て,74年に海老蔵を襲名,まもなく没した。(8)8世(1845-86・弘化2-明治19) 7世団十郎の七男,9世団十郎の弟。あかん平,4世新之助,寿蔵,猿蔵を経て81年に海老蔵を襲名。(9)9世 11世団十郎の前名。1940年に9世高麗蔵から海老蔵を襲名。(10)10世 12世団十郎の前名。(11)11世(1977(昭和52)- ) 12世団十郎の長男本名堀越孝俊。7世新之助(1985襲名)を経て,2004年に海老蔵を襲名。
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知恵蔵mini 「市川海老蔵」の解説

市川海老蔵(11代目)

歌舞伎俳優。1977年12月6日生まれ、東京都出身。父は12代目市川團十郎。83年に歌舞伎座にて「源氏物語」の春宮役で初舞台を踏む。85年に7代目市川新之助を襲名。同世代の2代目尾上辰之助(のち4代目尾上松緑)、5代目尾上菊之助とともに「平成の三之助」と呼ばれ、若手歌舞伎俳優の中心的存在として人気を博す。2000年、「勧進帳」の武蔵坊弁慶演技などにより第7回読売演劇大賞の杉村春子賞を受賞。03年、NHK大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」の主演を務める。04年には海老蔵を襲名し、父の團十郎とともにパリの国立シャイヨー劇場でも襲名披露公演を行った。07年フランス芸術文化勲章のシュバリエを受章。20年5月には13代目市川團十郎白猿(はくえん)を襲名する。

(2020-1-9)

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「市川海老蔵」の解説

市川海老蔵(7代) いちかわ-えびぞう

1833-1874 江戸後期-明治時代の歌舞伎役者。
天保(てんぽう)4年生まれ。7代市川団十郎の3男。弟に9代市川団十郎。3代市川新之助の名で江戸の舞台にでる。安政元年6代松本幸四郎の娘婿となるが,のち離縁。明治7年7代海老蔵を襲名したが,同年7月12日死去。42歳。前名は市川高麗蔵(こまぞう)(7代),市川新升,市川白猿。俳名は莚猿。屋号は成田屋。

市川海老蔵(8代) いちかわ-えびぞう

1845-1886 幕末-明治時代の歌舞伎役者。
弘化(こうか)2年生まれ。7代市川団十郎の7男。はじめ江戸の父のもとで修業,明治14年兄の9代市川団十郎によばれて8代海老蔵を襲名,新富座に出演した。明治19年11月12日死去。42歳。大坂出身。本名は堀越寿。初名は市川あかん平。前名は市川新之助(4代),市川寿蔵,市川猿蔵。俳名は寿升。

市川海老蔵(初代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(初代)

市川海老蔵(2代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(2代)

市川海老蔵(3代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(4代)

市川海老蔵(4代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(6代)

市川海老蔵(5代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(7代)

市川海老蔵(6代) いちかわ-えびぞう

市川団十郎(いちかわ-だんじゅうろう)(8代)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「市川海老蔵」の意味・わかりやすい解説

市川海老蔵
いちかわえびぞう

市川団十郎

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367日誕生日大事典 「市川海老蔵」の解説

市川 海老蔵(11代目) (いちかわ えびぞう)

生年月日:1977年12月6日
平成時代の歌舞伎俳優

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世界大百科事典(旧版)内の市川海老蔵の言及

【市川団十郎】より

…容貌も体格も父に似ており,芸熱心だったので,めきめきと腕を上げ,名声を高め,江戸劇壇における市川団十郎のゆるぎない権威を確立した。1735年(享保20)11月2世市川海老蔵を襲名。俳名を三升(さんじよう),才牛,栢莚(はくえん)といい,俳諧や狂句をたしなみ,文人との交際が広かった。…

※「市川海老蔵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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