布目(読み)ヌノメ

デジタル大辞泉 「布目」の意味・読み・例文・類語

ぬの‐め【布目】

布地の縦糸・横糸の織り目。
布の織り目のような模様
瓦や陶器で、型抜きしやすくするために型に敷いた布の織り目が残ったもの。陶器では一種装飾として用いられるようにもなった。

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精選版 日本国語大辞典 「布目」の意味・読み・例文・類語

ぬの‐め【布目】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 布の織り目の文(あや)羅文(らもん)
  3. 布の織り目のような模様。縦横の線の細かくはいった模様。
    1. [初出の実例]「奉書に布目(ヌノメ)をつけ、をのが定紋をちらし」(出典:評判記・色道大鏡(1678)九)
  4. 瓦や陶器を作る時、ぬれた布を押しつけてつけた、織り目の模様。
  5. 漆器の下地に張った布の織り目が表面に見えているもの。
    1. [初出の実例]「ため塗の階のほる風もなし〈西菊〉 布目の雲を通す一焼〈兼之〉」(出典:俳諧・西鶴大矢数(1681)第五九)
  6. ぬのめがみ(布目紙)」の略。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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世界大百科事典(旧版)内の布目の言及

【彫金】より

…高肉彫されたものを嵌め込んだり(据文(すえもん)象嵌),高肉彫に部分的に他の金属を嵌め込んだりする複雑な技法で,時代のくだった装剣小道具にみられる。〈布目(ぬのめ)象嵌〉は,素地に縦横に鏨で布目を切り,その彫り跡に金属を打ち込む技法。 〈魚々子(ななこ)〉は,切先が小円となった鏨で金属の表面を打ち込み,細かい粟粒を蒔(ま)いたようにみせる技法で,おもに地文に施す。…

※「布目」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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