布達(読み)フタツ

デジタル大辞泉 「布達」の意味・読み・例文・類語

ふ‐たつ【布達】

[名](スル)
広く一般に知らせること。また、その知らせ。
明治19年(1886)以前に発布された省令府県令などの行政命令

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「布達」の意味・読み・例文・類語

ふ‐たつ【布達】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ( ━する ) 一般にひろくふれ知らせること。また、その知らせ。告示
    1. [初出の実例]「依て今般此布達ありしならん」(出典:新聞雑誌‐五九号・明治五年(1872)八月)
  3. 明治一九年(一八八六二月公文式の制定以前に発布された法令一種で、行政官職権で発する命令
  4. ( ━する ) 物を容器の中などに、いきわたらせること。
    1. [初出の実例]「壜を回転して燐をして普く壜内に布達せしめ密に口を栓塞し貯ふ」(出典:舎密開宗(1837‐47)内)

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世界大百科事典(旧版)内の布達の言及

【太政官布告】より

…法令形式の整備は,国政の中枢機構であるこの太政官制の形成・確立に照応して進められた。明治新政府が発する法令は,維新当初の御沙汰書の形式から布告,布達,達の形式へと移っていくが,版籍奉還,廃藩置県など一連の政治変革を経て統一国家が形成されるまでの過渡的段階においては,法令の形式・名称は一定していない。1871年(明治4)7月の太政官制の改革にともない,全国一般に布告する制度・条例に関する件は太政官より発令し,その他告諭のごときは主任の官省よりじかに布達するものとされたが,各官省による布告も並行して存在していた。…

※「布達」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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