帝鑑間(読み)ていかんのま

精選版 日本国語大辞典 「帝鑑間」の意味・読み・例文・類語

ていかん‐の‐ま【帝鑑間】

  1. 〘 名詞 〙 江戸城内の大名詰所の一つ。白書院次の間の東、連歌の間の南にあり、東南の二方は畳縁をもってめぐらし、南は松の廊下と対する。襖に歴代の鑑となるべき唐の帝王のことが描かれている。殿中座席としては溜(たまり)の間に次ぐもので、譜代衆交代寄合(こうたいよりあい)が詰めた。
    1. [初出の実例]「帝鑑之間」(出典:御触書寛保集成‐一・延享元年(1744)六月)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の帝鑑間の言及

【大名】より

…さらにこれを将軍との親疎関係によって分類する場合は,三家,三卿,家門,譜代,外様に分けるが,家門は三家,三卿以外の親藩およびその分家をさし,旧族大名と織豊大名を徳川系大名に対して外様に一括する。 また領国や居城の規模によって,国主(国持),准国主,城主,城主格,無城に分け,あるいは江戸城中の詰間(つめのま)によって,大廊下,溜間(たまりのま),大広間,帝鑑間(ていかんのま),柳間,雁間(かりのま),菊間に分け,さらに官位によって,侍従以上,四品(しほん)(四位),諸大夫(五位)に分け,石高によって,10万石以上,5万石以上,1万石以上に分ける場合もある。大名はこれらの組合せによって複雑多岐な格式序列がつくられたが,このことは大名(藩)の存在形態がきわめて多様であったことを示している。…

※「帝鑑間」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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