日本歴史地名大系 「常代遺跡」の解説 常代遺跡とこしろいせき 千葉県:君津市旧周淮郡地区常代村常代遺跡[現在地名]君津市常代 下槍添小糸(こいと)川下流域の標高約一六メートルの河岸段丘上に位置する。区画整理事業に伴い平成元年(一九八九)から同四年にかけて約八万平方メートルに及ぶ発掘調査が実施された。その結果、弥生時代中期須和田式期から後期初頭にかけての方形周溝墓群と同期の溝などが検出された。須和田式期の方形周溝墓は袖ケ浦市向神納里(むこうかんのり)遺跡例とともに県内の初現例となる。方形周溝墓群は北墓域・中央墓域・南墓域(郡条里遺跡)に分れ、総数一五〇基以上に達し、さらに周辺地域に展開する可能性が高い。その多くは四隅に陸橋をもつ形態で、それぞれ主軸を合せ、全体として整然と配列される。墓域形成が比較的長期に継続することもあり、その造墓活動の軌跡は当時の集団秩序を復元するうえで重要である。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by