常盤山文庫(読み)ときわやまぶんこ

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「常盤山文庫」の意味・わかりやすい解説

常盤山文庫
ときわやまぶんこ

1942年江戸時代中期の農家と庭園を改造して開設された美術館。神奈川県鎌倉市笹目町所在。菅原通済が寄贈した宋,元,鎌倉時代の墨跡を中心として,70点をこえる国宝,重要文化財,重要美術品を含め,2000点以上の収蔵品を有する。国宝としては中世の禅林墨跡2点を所蔵。『馮子振墨跡』は元代,海粟道人馮子振により北宋の画人易元吉の画巻『草虫図鑑』の画跋として書かれた2首の詩で,画巻は失われているが,千利休の添状と貫名菘翁の後書を付属。『清拙正澄墨跡』は,元からの帰化僧大鑑禅師清拙正澄が延元4=暦応2 (1339) 年,66歳で建仁寺で示寂したときの遺偈である。臨終に間に合わず号泣する弟子のため清拙が眼を開けて戒を授け,再び眼を閉じたという伝説から,別名『棺割之墨跡』とも称される。

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