平塩村(読み)ひらしおむら

日本歴史地名大系 「平塩村」の解説

平塩村
ひらしおむら

[現在地名]寒河江市平塩

しま村の西方に位置し、最上川南岸に沿って白鷹しらたか丘陵との間の段丘上に発達した村で、南西端に位置する熊野権現社の門前集落的性格をもち、六十里越街道の脇街道が通る。古くから塩水が湧くので鉱泉宿があったこともある。当地に弥陀種子の下に「日野之平三」と記される天正一二年(一五八四)五月一四日の紀年銘のある板碑がある。日野平三は最上氏によって追放された熊野権現の神官かその一族であろう。また「今度為加恩、千百苅宛行候」とある鈴木九郎二郎宛の、同一三年八月二六日の最上義光充行状(鈴木文書)がある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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