平面描写(読み)ヘイメンビョウシャ

デジタル大辞泉 「平面描写」の意味・読み・例文・類語

へいめん‐びょうしゃ〔‐ベウシヤ〕【平面描写】

作者主観をまじえず、対象事件経過表面だけをありのままに描く文芸上の手法。明治40年代、田山花袋主張

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精選版 日本国語大辞典 「平面描写」の意味・読み・例文・類語

へいめん‐びょうしゃ‥ベウシャ【平面描写】

  1. 〘 名詞 〙 作者の主観を加えず、対象物や事件の経過の表面だけをありのままに描く小説の手法。明治末期に田山花袋が唱え、自然主義文学に大きな影響を与えた。
    1. [初出の実例]「何処を見ても現れ方が単純すぎる様な感がする。尤も田山君は平面描写と云うて居るから」(出典:『生』の評(1909)〈岩野泡鳴〉)

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世界大百科事典(旧版)内の平面描写の言及

【田山花袋】より

…1900年から週刊《太平洋》に関係し,ゾラをはじめ外国作家の研究,紹介につとめ,02年には《重右衛門の最後》を発表して注目された。04年《露骨なる描写》を書き,日露戦争に従軍,客観的な傍観者的態度の上に立つ〈平面描写〉を打ち出した。06年《文章世界》創刊によりその主事となる。…

※「平面描写」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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