幾久しい(読み)いくひさしい

精選版 日本国語大辞典 「幾久しい」の意味・読み・例文・類語

いく‐ひさし・い【幾久】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]いくひさ〘 形容詞シク活用 〙 いつまでも久しい。行く末長い。近代では、結婚目見えなどの時の挨拶の中で、連用形を副詞的に使うことが多い。文語でも、将来時間経過にいうことが多いが、遠く隔たった昔の意に用いることもある。
    1. [初出の実例]「母に酒をすすめていわうていくひさしう寿命ながうをりあれといわいごとをしたぞ」(出典:玉塵抄(1563)一八)
    2. 「娌(よめ)をとるも子孫相続のためなれば、相応よりかろくして幾久敷(イクヒサシク)家をつたゆるこそ人たる者の本意なれ」(出典浮世草子世間娘容気(1717)三)

幾久しいの派生語

いくひさし‐さ
  1. 〘 名詞 〙

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android