朝日日本歴史人物事典 「広瀬常」の解説
広瀬常
生年:安政2(1855)
森有礼の「契約結婚」による最初の妻。静岡県の士族広瀬秀雄の長女。芝山内にあった開拓使女学校を卒業後,明治8(1875)年2月6日,福沢諭吉を証人として,「此約条を廃棄せさる間は,共に余念なく相敬し相愛し夫婦の道を守る事」などとうたった婚姻契約をかわして森有礼と結婚した。外交官夫人として夫に同行しつつ2男1女をもうけるが,4年半の英国滞在から帰国後,明治19(1886)年11月合意のうえで契約を破棄し,離婚した。<参考文献>大久保利謙編『森有礼全集』,犬塚孝明『森有礼』
(大谷泰子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報