底堆石(読み)テイタイセキ(その他表記)ground moraine

デジタル大辞泉 「底堆石」の意味・読み・例文・類語

てい‐たいせき【底堆石】

氷河移動するときに底部を削って運搬したり、クレバスから落ち込んだりした岩屑がんせつ

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精選版 日本国語大辞典 「底堆石」の意味・読み・例文・類語

てい‐たいせき【底堆石】

  1. 〘 名詞 〙 氷堆石一つ。氷河の移動に伴い、表面にあった岩石片が底に沈み、下の岩盤からはぎとられた岩片とともにつくる堆石。〔英和和英地学字彙(1914)〕

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「底堆石」の意味・わかりやすい解説

底堆石
ていたいせき
ground moraine

氷河の移動の際,氷河の底に沿って運ばれる種々の大きさの岩片。側堆石終堆石に対する語。礫,砂のほか粘土も含む。礫は大小種々で岩盤との摩擦により掻痕を示すのが普通。移動して氷河の末端にたどりつき終堆石となる。 (→モレーン )  

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岩石学辞典 「底堆石」の解説

底堆石

氷河の底部の氷堆石で,氷河の移動に伴って基盤や壁から削られた岩屑や,クレバスから落ち込んだ岩屑などからなる[木村ほか : 1973].

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世界大百科事典(旧版)内の底堆石の言及

【氷河地形】より

…これは高さ数十m以下の丸みを帯びた高まりで,氷河が流動していた方向に平行に細長く数百mないし数kmも延びている。一般に氷河の底面で堆積した岩屑物をグランド・モレーンground moraine(底モレーン,底堆石)といい,氷河の流動方向に平行(まれには直交)した波状の小さな起伏の地形をつくる。 また前進する氷河はブルドーザーのように,前面や側面の堆積物を押して氷舌端を縁取るようにモレーンの堤防状の高まり,すなわちモレーン丘moraine ridge(堆石堤)をつくる。…

【モレーン】より

…運搬途上の岩屑に対しても使用される。氷河底には氷河のもぎ取り,削磨の作用によって生産された岩屑が挟まれて運搬され,あるいは堆積しているが,これをグランド・モレーンground moraine(底モレーン,底堆石)という。谷氷河の場合に側壁に沿って運ばれるのを側方モレーンlateral moraine(側堆石)と呼び,氷河が合流して側方モレーンの一方が合流した氷河の中央に位置しつつ運ばれるのを中央モレーンmedial moraine(中堆石)という。…

※「底堆石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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