底至り(読み)ソコイタリ

デジタル大辞泉 「底至り」の意味・読み・例文・類語

そこ‐いたり【底至り】

徹底していること。
江戸の人の腹をえぐるべき―の馳走をせんと」〈露伴・風流魔〉
外観はそれほどではないが、表に出ないところが念入りで精巧にできていること。
「近年難波なんば風呂屋、何をか目当めあてに―、あまつさへ此比は大寄よせといふ事をはじめ」〈浮・御前義経記・五〉

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精選版 日本国語大辞典 「底至り」の意味・読み・例文・類語

そこ‐いたり【底至】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 外観はそれほど美しくはないが、表面に出ないところが念入りにできており、精巧なこと。
    1. [初出の実例]「南天の実に珊瑚珠を磨らせて、悉く縫付けさせたる底(ソコ)至りに、難波屋が負けじとなり」(出典武野燭談(1709)一四)
  3. 底までとおること。徹底していること。
    1. [初出の実例]「何もかも底至り、酒も少しなりて」(出典:黄表紙・一生入福兵衛幸(1789))

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