改訂新版 世界大百科事典 「武野燭談」の意味・わかりやすい解説 武野燭談 (ぶやしょくだん) 江戸時代前期,初代徳川家康から5代綱吉に至る歴代将軍,三家,老中,旗本,諸大名とその家臣の事績や言行を書き留めた書。30巻。著者は木村高敦(たかあつ)が有力とされる。1709年(宝永6)成立。本文は173項目からなるが年次を追って配列されたもので,おりに触れて随時書き留めたもの。上層武家の義理,人情を中心に政治,社会の人間像を理解させることを主目的としており,徳川家康,酒井忠勝,土井利勝,板倉重宗など約100名に及んでいる。江戸時代に武家物語の一書として人口に膾炙(かいしや)し広く流布した。《国史叢書》《江戸史料叢書》所収。執筆者:村上 直 出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報 Sponserd by