康子内親王(読み)やすこないしんのう

朝日日本歴史人物事典 「康子内親王」の解説

康子内親王

没年:天徳1.6.6(957.7.5)
生年延喜20(920)
平安中期の皇女。右大臣藤原師輔の妻。准三宮。醍醐天皇藤原穏子の娘。朱雀・村上両天皇の同母妹。『政治要略』には,誕生時,あまりの難産床下を調べると呪詛中の老婆が逃げ出したという逸話が残る。穏子晩年の子で,絶えず傍らで育てられた。内裏麗景殿に住み「北の宮」と呼ばれる。裳着伯父の摂政忠平が務めた。天暦8(954)年,内親王で初めて准三宮に叙せられる。母の死まで独身で過ごしたが,晩年,姉たち(勤子内親王,雅子内親王)同様,師輔の室となった。子公季の出産が原因で没。<参考文献>角田文衛「太皇太后穏子」(『紫式部とその時代』)

(楢原潤子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「康子内親王」の解説

康子内親王 やすこないしんのう

920-957 平安時代中期,醍醐(だいご)天皇の皇女。
延喜(えんぎ)20年生まれ。母は藤原穏子(おんし)。誕生の年に内親王となる。天慶(てんぎょう)9年一品(いっぽん)にすすみ,天暦(てんりゃく)8年准三宮(じゅさんぐう)。9年右大臣藤原師輔(もろすけ)にとつぎ,深覚,藤原公季(きんすえ)を生んだ。天暦11年6月6日死去。38歳。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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