天徳(読み)てんとく

精選版 日本国語大辞典 「天徳」の意味・読み・例文・類語

てん‐とく【天徳】

[1] 〘名〙
① 天の徳。万物をはぐくむ広大無辺な自然のはたらき。
※清原国賢書写本荘子抄(1530)七「㒵は人なれども天徳と一つなるもの也」 〔易経‐乾卦〕
天子の徳。
懐風藻(751)春日紀麻呂〉「天徳十堯舜、皇恩霑万民」 〔顔延之‐和謝監霊運詩〕
[2] 平安時代村上天皇の代の年号天暦一一年(九五七)一〇月二七日に水旱のため改元、天徳五年(九六一)二月一六日に応和元年となる。出典は「易経‐乾卦」の「飛龍在天、乃位乎天徳」。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「天徳」の意味・読み・例文・類語

てんとく【天徳】[年号]

平安中期、村上天皇の時の年号。957年10月27日~961年2月16日。

てん‐とく【天徳】

天の徳。万物をはぐくむ自然のはたらき。
天子の徳。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本の元号がわかる事典 「天徳」の解説

てんとく【天徳】

日本の元号(年号)。平安時代の957年から961年まで、村上(むらかみ)天皇の代の元号。前元号は天暦(てんりゃく)。次元号は応和(おうわ)。957年(天暦11)10月27日改元。水旱(すいかん)(ひでり)と飢饉、米価高騰の凶事を断ち切るために行われた(災異改元)。『周易(しゅうえき)』を出典とする命名

出典 講談社日本の元号がわかる事典について 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「天徳」の解説

天徳
(通称)
てんとく

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
天竺徳兵衛聞書往来 など
初演
宝暦7.1(大坂・大松曲助座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

普及版 字通 「天徳」の読み・字形・画数・意味

【天徳】てんとく

天の徳。

字通「天」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android