弓稲荷神社(読み)やきゆういなりじんじや

日本歴史地名大系 「弓稲荷神社」の解説

弓稲荷神社
やきゆういなりじんじや

[現在地名]東松山市箭弓町二丁目

現東松山市街の西部に位置し、近世松山宿の南西にあたる。鎮座地は古くは野久やきゆう原とよばれ、社名も初め野久稲荷神社と記したと伝える。祭神は保食命で、旧県社。本殿拝殿造営成就の記念として、天保一一年(一八四〇)別当寺であった天台宗福聚ふくじゆう寺僧順性が記した由緒書である正一位箭弓稲荷大明神略縁起(福聚寺文書)によると、当社草創には次のような伝承が残されている。長元元年(一〇二八)平忠常の乱に際して、忠常追討に向かった源頼信は松山に布陣、陣所近くで古い祠を見つけた。この祠が野久稲荷大明神とよばれていて、本地は十一面観音であることを知った頼信は、野久は箭弓(矢弓)に通じるとして奮起し、忠常を討つことができた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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