引城跡(読み)くしひきじようあと

日本歴史地名大系 「引城跡」の解説

引城跡
くしひきじようあと

[現在地名]八戸市櫛引 館神

櫛引の中心集落の南、馬淵まべち川右岸に沿う段丘末端に位置する。東は谷、西は馬淵川に面する断崖で、北と南は沢地に面する。低地との比高約四〇メートル。馬淵川が山間から氾濫原に流れ出る出口付近を押える要地にあたる。慶長三年(一五九八)の館持支配帳に「一櫛引館二千石 紋ふ同櫛引河内」とあり、天正一九年(一五九一)まで櫛引氏が居城した。同年の九戸の乱に際し櫛引氏は九戸方の有力武将として参戦したが、南部信直方に敗れて滅亡した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android