日本歴史地名大系 「弥栄村」の解説 弥栄村やさかむら 島根県:那賀郡弥栄村面積:一〇五・五〇平方キロ那賀郡の中央西寄りに位置し、北は周布(すふ)川および漁(いさり)山(七一四・三メートル)を頂点とする山嶺を境に浜田市、東は海老屋(えびや)山(五六二・七メートル)、坊主(ぼうず)山(七九〇・六メートル)、掛(かけ)山(八四三・九メートル)を結ぶ山稜を境に金城(かなぎ)町、南は弥畝(やうね)山(九六四・四メートル)山系から西に延びる山嶺を境に美濃(みの)郡美都(みと)町、西は三隅(みすみ)町。盆地状の高原で、村内を流れる枝川は三隅川に合流して熊の山(くまのやま)から三隅町に入る。東部の周布川河岸は峻険な地形で平地はない。交通は主要地方道浜田(はまだ)―美都線が浜田から野坂(のさか)・木都賀(きつか)を通り美都町へ通じる。県道黒沢(くろさわ)―安城(やすぎ)―浜田線は浜田から長安本郷(ながやすほんごう)・木都賀を通り三隅町へ通じる。東西を結ぶ道路に県道野坂―長安(ながやす)線もある。考古遺跡には小坂(おさか)、木都賀の西の郷(にしのごう)に弥生土器散布地があるが、圃場整備のため大部分が攪拌されている。須恵器・土師器を含んだ窯跡は西の郷に、須恵器の散布は西の郷・日高(ひだか)でもみられる。木都賀の塚の元(つかのもと)には古墳とおぼしき墳丘がある。古代は「和名抄」の那賀郡杵束(きつか)郷に属したとされる。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by