彫物(読み)ホリモノ

デジタル大辞泉 「彫物」の意味・読み・例文・類語

ほり‐もの【彫(り)物】

彫刻をすること。また、その技術。彫刻。
入れ墨1」に同じ。
[類語](1彫刻彫塑篆刻

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「彫物」の意味・読み・例文・類語

ほり‐もの【彫物】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 木・竹・金・石などに、種々の彫刻をすること。また、その技術。彫刻。
    1. [初出の実例]「ほり物の骨に象眼の紙をはりて、題の心をさまざまに書きたる扇」(出典:栄花物語(1028‐92頃)歌合)
  3. 人の皮膚に種々の模様を針で刺し、墨または朱などを刺し入れて着色すること。また、そうしたもの。入れ墨。刺青
    1. [初出の実例]「腕に彫物(ホリもの)せし、馬鹿者の噂があったと」(出典談義本当世下手談義(1752)三)

えり‐ものゑり‥【彫物】

  1. 〘 名詞 〙 彫りつけたもの。彫刻物。ほりもの。
    1. [初出の実例]「過差儀、且衝重(ついかさね)以下画図彫物、一向可止之」(出典:内閣文庫本建武以来追加‐(貞和二年一二月~六年二月)(1346‐1350))

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世界大百科事典(旧版)内の彫物の言及

【入墨∥刺青】より

…最近のアメリカでは入墨芸術を積極的に評価しようとする動きも見られる。身体装飾身体変工【横山 広子】
【日本】

[彫物]
 江戸時代には〈入墨〉の語は,墨刑(ぼくけい)のことで前科者と同義であり,風俗としての刺青は〈彫物(ほりもの)〉とよばれて区別されていた。江戸初期に関西の遊廓でおこった〈入れぼくろ〉の風習が彫物の風俗の始まりという。…

【左甚五郎】より

…江戸時代の彫物の名人と伝えられる人物。日光東照宮の眠り猫,東京上野東照宮の竜など,甚五郎作と伝えられる彫物は全国に多数ある。…

※「彫物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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