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徒弟条例 とていじょうれいStatute of Apprenticeship

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

徒弟条例
とていじょうれい
Statute of Apprenticeship

1563年エリザベス1世治世下のイギリスにおける産業保護を目的とした法律。「職人条例」とも呼ばれる。全 35条から成り,雇人の雇用期間は1年以上とする,解雇および期間満了時は治安判事の承認を必要とする,農耕経営者に労働力を供給する,徒弟期間は7年とする,治安判事,市長らが賃金高を定めるなどのことが規定されている。この条例は 1349年の「労働者勅令」以来の労働諸立法を集大成しながら,エンクロージャーその他の農村における激しい変動のなかで労働力を確保し,また都市工業労働力の再編という封建社会解体過程に対処するための労働立法であった。以後,初期資本主義時代の中心的労働立法となったが,18世紀に入ると実質的効力を失い,産業革命を経て 1814年に廃止された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

徒弟条例
とていじょうれい
Statute of Apprentices

1563年に制定されたイギリスの労働立法。「職人、日雇、農事奉公人および徒弟に対する諸命令に関する法律」の略称で、職人条例ともよばれる。1351年の労働者条例以降の労働諸立法を集大成しつつ、新たな労働立法として制定された。最高賃金を法で定める原則は維持されたが、旧来の全国画一的な法定最高賃金制にかわって、各州の治安判事による裁定賃金制が採用された。また、旧来特権都市で行われていた7年間の徒弟制を全国的に強制施行させるとともに、徒弟制の諸要件を立法化した。資本主義初期のマニュファクチュア時代の基本的労働立法となったが、産業革命を経て、1813年に賃金条項が、14年に徒弟条項が廃止された。[富沢賢治]
『岡田与好著『イギリス初期労働立法の歴史的展開』(1970・御茶の水書房)』

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