御油宿(読み)ごゆじゆく

日本歴史地名大系 「御油宿」の解説

御油宿
ごゆじゆく

[現在地名]豊川市御油町

東海道に沿う。江戸より三五番目の宿。江戸寄り吉田よしだ宿(現豊橋市)まで一里二二町、京都寄り赤坂あかさか宿(現宝飯郡音羽町)まで一六町。本坂ほんさか道への分岐点で嵩山すせ(現豊橋市)まで四里八町。永禄元年(一五五八)八月一六日の今川義元伝馬定書(林照明氏蔵)

<資料は省略されています>

とあり、天文二三年(一五五四)に今川義元は御油宿の伝馬制規を定めているが、遵守されなかったものとみえ、永禄元年に再び定書きされたものである。付の条項は一里一〇銭の伝馬賃を支払わず、荷物を宿駅に置いたまま身柄だけ通過した場合、荷物の紛失は宿町人の責任ではない旨、記されている。また「奉行人雖令副状」とあるので、副状に対する正式の伝馬手形が発行されていたものとみられる。

慶長六年(一六〇一)徳川氏が東海道の駅制確立にあたって各宿駅に下した伝馬朱印状のうち、御油宿のもの(御油区有文書)には「赤坂」「五位」と併記されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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