精選版 日本国語大辞典 「御立」の意味・読み・例文・類語
お‐たち【御立】
- 〘 名詞 〙 ( 「お」は接頭語 )
- ① 出発することを、その動作をする人を敬っていう語。
- [初出の実例]「宮、篠村を御立有て西山の峯堂を御陣に召され」(出典:太平記(14C後)八)
- ② 酒食を強くすすめること。また、来客が帰ろうとするときにすすめる酒食。葬式の出発時に食べる酒食。
御立の補助注記
②の語源に諸説ある。「おだ(煽)ち」か〔気仙ことば〕。戦国時代、軍の出立前に兵糧をつかうことを勧めて、「今が御立」といったところから〔仙台方言〕。客の立ち際に飲食を勧めたところから〔越佐方言集〕。