御静(読み)おしずかに

精選版 日本国語大辞典 「御静」の意味・読み・例文・類語

お‐しずかに ‥しづかに【御静】

感動〙 (「お」は接頭語) 先に帰る場合、食事をすすめる場合などのあいさつの言葉。ごゆっくり。おゆるり。また、別れる場合のあいさつの言葉。さようなら。
滑稽本浮世風呂(1809‐13)三「『おかさんお静(シヅカ)に』『おさらばよ、後(のっち)に必ずよ』」
[補注]「枕‐八」にある「いましづかに、御局にさぶらはん」の「いましづかに(また後ほどゆっくりの意)」と同様の表現

お‐しずまり ‥しづまり【御静】

〘名〙 (「お」は接頭語) おやすみになること。御寝(ぎょしん)
日中行事(1334‐38頃)「おしづまりの程に〈略〉をのをのふしあへり」
怪談牡丹燈籠(1884)〈三遊亭円朝〉一三「夜中(やちう)上りまして、おしずまりに成た処を」

お‐しずま・る ‥しづまる【御静】

〘自ラ四〙 (「お」は接頭語) おやすみになる。ぎょしなる。げしなる。およる。女性語として多く用いられる。
※天理本狂言・子盗人(室町末‐近世初)「ちっと、おしづまるかと思へば、そのまま、おひるなるところで」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報