徳山宣鑑(読み)トクサンセンカン

デジタル大辞泉 「徳山宣鑑」の意味・読み・例文・類語

とくさん‐せんかん【徳山宣鑑】

[782~865]中国、唐代の禅僧。姓は周氏。初め唯識を学んだが、のちを学び、その修行は、徳山の棒と称されるほど厳格であった。諡号、見性禅師。→臨済の喝徳山の棒

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「徳山宣鑑」の意味・わかりやすい解説

徳山宣鑑
とくさんせんかん
(780―865)

中国、唐代の禅僧。青原行思(せいげんぎょうし)下の4世竜潭崇信(りゅうたんそうしん)の法嗣(はっし)(弟子)。諡号(しごう)は見性禅師(けんしょうぜんじ)。俗姓は周氏。剣南(四川(しせん)省)の人。出家後、律を究め、性相(しょうそう)の学に通ずる。つねに『金剛経(こんごうきょう)』を講じたので周金剛とよばれた。のち禅門に転じて崇信に参じ、悟りを開いて嗣法する。澧(れい)州(湖南省)に30年間住したが、武宗の廃仏で難を独浮山の石室に避けたのち、大中(847~859)の初め、武陵(湖南省)の太守に請われ、徳山に住して学人を教化した。咸通(かんつう)6年12月3日寂。

[松田文雄 2017年3月21日]

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