デジタル大辞泉
「忘る」の意味・読み・例文・類語
わす・る【忘る】
[動ラ四]
1 意識して忘れようとする。思いきる。
「―・らむて野行き山行き我来れど我が父母は忘れせぬかも」〈万・四三四四〉
2 記憶をなくしてしまう。
「天ざかる鄙に五年住まひつつ都のてぶり―・らえにけり」〈万・八八〇〉
[動ラ下二]「わすれる」の文語形。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
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わす・る【忘】
- [ 1 ] 〘 他動詞 ラ行四段活用 〙 ( 主に上代に用いられたが、可能・自発の助動詞「る(れる)」を伴った形で後世にも用いられる。→「わすれる(忘)」の語誌 )
- ① わざわざ記憶から消そうとする。意識して忘れようとする。思い切る。
- [初出の実例]「沖つ鳥 鴨著く島に 我が率(ゐ)寝し 妹は和素邏(ワスラ)じ 世のことごとも」(出典:日本書紀(720)神代下・歌謡)
- 「わすらるる身をば思はずちかひてし人の命の惜しくもあるかな」(出典:大和物語(947‐957頃)八四)
- ② 物事についての記憶をなくしてしまう。失念する。
- [初出の実例]「天ざかる鄙(ひな)に五とせ住ひつつ都のてぶり和周良(ワスラ)えにけり」(出典:万葉集(8C後)五・八八〇)
- 「汝しれりや、忘れりや、ある聖をもっていはせし事は」(出典:平家物語(13C前)三)
- ③ 他に熱中したり思いつめたり、心をひかれたりする物事があって、それが、ある事を気にかけない状態にする。
- [初出の実例]「つくりわたせる野べの色をみるに、はた、春の山もわすられて、すずしろおもしろく」(出典:源氏物語(1001‐14頃)野分)
- 「子を思ふ道にまよひぬれば、いぶせき事もわすられて」(出典:平家物語(13C前)一)
- [ 2 ] 〘 自動詞 他ラ下二 〙 ⇒わすれる(忘)
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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