忠海湊(読み)ただのうみみなと

日本歴史地名大系 「忠海湊」の解説

忠海湊
ただのうみみなと

[現在地名]竹原市忠海町

黒滝くろたき山南麓、瀬戸内海に南面する要港で、海路広島へ二〇里、尾道へ六里、三原へ三里、瀬戸田せとだ(現豊田郡瀬戸田町)へ三里、鞆津とものつ(現福山市)へ一〇里。康応元年(一三八九)の「鹿苑院殿厳島詣記」に「ただの海の浦」とある。忠海村が三次藩領となるに伴い、その蔵米移出港として船入堀が築かれ、蔵屋敷・船蔵が置かれた。船入堀の守護神として三次の岩上みよしのいわがみ弁才天(現三次市十日市町の厳島神社)が勧請され、正徳三年(一七一三)には沖に塩浜もでき、町家も増え、市も立って、芝居・傾城屋もあった。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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