息長墓(読み)おきながのはか

日本歴史地名大系 「息長墓」の解説

息長墓
おきながのはか

[現在地名]山東町村居田

現在宮内庁管轄下で敏達天皇の皇后広姫の陵とされている古墳で、皇后塚とも称する。敏達四年一一月に死去した皇后広姫(息長真手王の女)は息長氏の本拠であった坂田郡南部に葬られたと考えられている。「延喜式」諸陵寮に「息長墓」として「舒明天皇之祖母名曰広姫、在近江国坂田郡、兆域東西一町、南北一町、守戸三烟」とみえる。平安時代まで朝廷によって奉祭されていた。しかしその後長く息長墓の所在は不明となり、「皇后塚」とよばれる古墳が坂田郡内に数ヵ所知られていた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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